こんにちは、三重県明和町にあるコワーキング施設「三重明和インキュベーションセンター」です。
この記事では、三重県明和町にて「起業」を検討中の方に向けて、
- 起業方法
- 必要書類
- どんな支援を受けられるのか
などがすべてわかるようにまとめています。
記事の前半では三重県明和町に限らない基本的な起業の手引きを、後半では活用できる具体的な支援情報を紹介し、それらを受けるメリットまで記載しました。
この記事を読むと、明和町での起業準備に必要な情報を、具体的にイメージしやすくなります。
三重県明和町での起業を検討している方に役立つ情報がそろっていますので、興味のある方はぜひご覧ください。
明和町での起業準備に必要な情報を具体的にイメージをすることができます。
三重県明和町で起業を検討している方にとって役立つ情報をまとめてあるのでぜひご覧ください。
明和町で起業する際に知っておくべき基本事項
明和町で起業を考えている方は、手続きの一部を町外で行う必要があることを事前に把握しておくことが大切です。
なぜなら、明和町内には税務署や法務局がないため、個人事業主や法人の手続きは松阪市や津市の行政機関で行う必要があるからです。
例えば、個人事業主として開業する場合は、松阪市にある松阪税務署で開業届を提出する必要があります。
一方、法人を設立する場合は、津市の法務局で登記を行い、その後、松阪市の税務署や明和町役場の税務課へ法人設立届出書などを提出する流れとなります。
このように、手続きをスムーズに進めるためには、あらかじめ必要な書類や手続き先を確認しておくことが重要です。
事前に準備を整えておけば、起業にかかる時間や手間を最小限に抑え、スムーズなスタートを切ることができるでしょう。
起業に必要な書類と費用
個人事業主と法人では準備するものが大きく異なり、手続きの手間や費用にも違いがあります。
個人事業主は比較的シンプルな手続きで開業できますが、法人設立には登記申請や定款の作成、資本金の準備など、より多くの手続きが必要になります。
ここでは、それぞれの必要書類や費用について詳しく解説します。
【個人事業主の開業に必要な書類と準備】
〜 必要書類 〜
■個人事業の開業・廃業等届出書(←開業届にあたるもの)
開業から1ヶ月以内に管轄の税務署に開業届を提出。
「個人事業の開業・廃業等届出書」は税務署でももらえますが、国税庁のホームページからダウンロードすることもできます。
国税庁ホームページ:https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/04.htm
■本人確認書類(マイナンバーが記載された住民票、運転免許証、通知カードなど)
■青色申告で申告したい人:所得税の青色申告承認申請書
〜 準備 〜
■屋号を決める
【法人】
〜 必要書類 〜
■登記申請書
法務局で受け取るまたは法務局のホームページよりオンライン申請が可能です。
オンライン申請については以下のURLをご覧ください。
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/shogyo_online01.html
■登記免許税の収入印紙貼付台紙
法務局の窓口にて受け取れます。
■登記すべき事項(磁気ディスク / オンライン)
登記すべき事項の提出には上記の2パターンからお選び下さい。
磁気ディスクで提出する場合、空のディスクを定款の認証の際に公証役場に持っていくと、登記すべき事項の内容をディスクに入れてもらえます。
オンライン申請については以下のURLをご覧ください。
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00051.html
■定款
定款はどこかでもらうものではなく、自ら作成して準備しておく必要があります。
今ではネットにて必要事項を埋めるだけで定款を作成できます。
ネットの他には行政書士に作成してもらう選択肢もあります。
■取締役の就任承諾書
こちらも自ら作成するものになります。
「取締役の就任承諾書 テンプレート」と検索するとダウンロードできる検索結果が複数出てくるので、ご参考にしてください。
■資本金の払込を証明できる書類
こちらも「資本金 払込証明書 テンプレート」と検索するとダウンロードできる検索結果が複数出てくるので、ご参考にしてください。
作成した証明書に実際に支払いがあったか証明するために通帳のコピーなどを貼り付ける必要があります。
■印鑑届書
会社の実印を登録する書類です。
印鑑届書は以下の法務省ホームページよりダウンロードができます。
https://www.moj.go.jp/content/001364118.pdf
■印鑑証明書
各書類に印してある印鑑が本当に本人のものなのか証明する書類です。
お住まいの役所にて、個人の印鑑証明を発行してください。
〜 場合によっては必要になる書類 〜
- 発起人の決定書
- 代表取締役の就任承諾書、監査役の就任承諾書
- 取締役全員の印鑑証明書
法人設立は個人事業主とは全く異なり、かなりの必要書類と時間が必要となります。
まず、法人設立には費用がかかります。
資本金以外に手続きだけでも約25万円かかります。
■資本金
資本金は大きな金額がかかると思っている人が多くいますが、実は1円からでも設立ができます。
では、なぜ資本金1円の会社をあまり目にしないかというと、「資本金=企業規模」と判断されてしまう傾向があるからです。
資本金は事業を運営していく上での資金であり、仮に1円だったとした場合、「この企業は大丈夫なのか!?」と思われてしまうデメリットがあります。
反対に資本金がある程度大きな金額の場合は、「安定した事業を行っている」と相手に安心感を与えられるメリットとなります。
資本金の設定は準備できる金額とメリットデメリットを考慮し、設定する必要があります。
また、資本金以外の費用は以下の通りです。
■印鑑作成費
ネットから発注することも可能です。
ネットの場合3,500円〜購入することができます。
■登記するための住所
自宅外の場所に登記をする場合、賃貸料金などがかかります。
■定款に関する費用
〜定款作成費〜
定款を作成するには、行政書士とネットで自ら作成する2パターンがあります。
ネットで作成する場合は、コストが抑えられます。
〜公証役場〜
- 定款認証手数料・・・5万円
- 定款に貼る印紙・・・4万円
- 謄本交付料・・・250円 / 枚
今は公証役場で認証しなくても電子認証でも可能です。
電子認証の場合、印紙代4万円を削減できます。
〜法務局〜
- 登録免許税・・・15万円
必要書類の提出先は、以下の通りです。
個人事業主:税務署
法人:法務局・税務署・役場
起業の準備をスムーズに進めるためには、必要書類を事前に確認し、手続きを行う窓口を把握しておくことがポイントです。
明和町での起業手続きの流れを解説
個人事業主と法人で手続きが異なるため、自分の事業形態に合った手順をしっかり把握することが大切です。
また、明和町では税務署や法務局が町内にないため、近隣市への移動が必要となる場合もあります。
以下では、それぞれの手続きのポイントを解説します。
①事業計画書の作成
事業計画書は、必ず作成しなければならないものではありません。
しかし、資金調達や補助金申請を行う場合には必要な書類となります。
また、事業の方向性を明確にするためにも有効なツールです。
たとえば、事業を立ち上げる際に融資を受ける場合、金融機関や投資家に対して事業の将来性や収益性を示す必要があります。
そのため、明確な計画をまとめた事業計画書が求められます。
また、資金調達を行わない場合でも、計画と目標を明確にしておくことで、事業がブレることなく進められます。
複数人で事業を運営する場合は、共通認識を持ちやすくなり、メンバー間の意思疎通もスムーズになります。
事業計画書を作成することで、事業運営の指針となり、資金調達や補助金申請にも役立つ重要なツールとなるでしょう。
②必要書類の提出先と手続きの進め方
個人事業主と法人では手続きの進め方が大きく異なります。
以下では個人事業主と法人、個別に解説していきます。
【個人事業主として起業するための手続きの流れ】
①書類準備
・個人事業の開業・廃業等届出書
・本人確認書類(マイナンバーが記載された住民票、運転免許証、通知カードなど)
・青色申告で申告したい人:所得税の青色申告承認申請書
②書類を税務署に提出
「個人事業の開業・廃業等届出書」(開業届け)を記入し、税務署へ必要書類を提出するのみで起業ができます。
(明和町で起業する場合は、松阪市の税務署が最寄りとなります)
個人事業主として開業する場合は費用はかからず、必要書類を提出するだけですぐに開業することができます。
【法人として起業するための手続きの流れ】
①会社情報を決める
・会社名
・会社の登記場所
・代表者
・出資金(ある場合)
・資本金
・決算期
・法人用印鑑
・定款の作成、認証
・資本金の払込
・法人口座
・登記するための住所
②定款作成
定款とは、会社を運営するためのルールを定めた書類で、会社の憲法とも呼ばれる重要なものです。
会社法により、会社を設立する際には必ず作成することが義務付けられています。
定款の作成には、事業内容や組織の運営方針など、多くの項目を決める必要があります。
準備には時間がかかるので、スムーズに会社設立を進めるためにも、余裕を持って準備を進めることが大切です。
③法務局で登記
法務局は津市にあります。
以下の書類を法務局に提出しましょう。
・登記申請書
・定款
・印鑑届出書(会社)
・発起人の決定書
・就任承諾書(代表取締役・取締役)
・印鑑証明書
・本人確認書類
・資本金の払込みを証明する書類
・登記内容を保存したCD-R
各種申請書は以下の法務省ホームページからダウンロードできます。
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/COMMERCE_11-2.html
登記申請後、約1週間で登記が完了します。
必ずしも約1週間というわけではありませんので、あらかじめ法務局に問い合わせるといいでしょう。
④登記完了後に税務署と役場で法人設立の届出を行う
【税務署】
・給与支払事務所等の開設届出書
・法人設立届出書
【役場】
・給与支払事務所等の開設届出書
【都道府県事務所】
・法人設立届出書
・定款・登記事項証明書交付申請書のコピー
法人を設立したことを市町村だけでなく、県にも報告しないといけませんので、上記のものを都道府県事務所へ提出する必要があります。
給与支払事務所等の開設届出書は以下の法務省ホームページからダウンロードできます。
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/annai/1648_11.htm
明和町で起業手続きを進める際は、個人事業主と法人とでは手続きが異なるので、事前にしっかり調べることが大切です。
③起業の手続きの注意点
登記する住所はネット上に公開される場合もあるため、できれば自宅は避けたほうが良いでしょう。
法人登記を行うと、会社の住所が商業登記簿や企業情報サイトに掲載され、不特定多数の目に触れることになります。
また、営業や勧誘のDMや電話が増えるほか、訪問営業を受ける可能性も高まります。
このようなことから起業時の登記する住所選びは慎重に行い、プライバシー保護の観点からも自宅以外の登記先を検討するのがおすすめです。
明和町ならではの支援制度と活用方法
明和町には特定の補助金や助成金があります。
補助金や助成金を申請する際は、条件を確認し、事業計画書を準備することが大切です。
起業支援のための補助金・助成金とは
三重県や明和町には、新たに事業を始める人の資金的な負担を軽減し、事業のスムーズなスタートを支援する制度があります。
起業を考えている方にとって、資金面の課題は大きな壁の一つです。
三重県や明和町では、新たに事業を始める方を対象に、資金負担を軽減しスムーズなスタートを支援する補助金や助成金の制度が用意されています。
起業には設備投資や運転資金が必要になり、自己資金だけでは賄いきれない場合もあります。
そんな時に補助金や助成金を活用することで、必要な資金を確保しやすくなり、事業の安定化にもつながります。
ただし、これらの支援制度は毎年同じ内容で実施されるとは限らず、申請には期限があるため、起業時にしっかりリサーチし、活用できるものがないか確認しておくことが重要です。
【明和町の制度】
・事業所設置承励制度
https://www.town.meiwa.mie.jp/shigoto_sangyo/sangyo_shinko/kigyo_shien/1550.html
・先端設備等導入計画
https://www.town.meiwa.mie.jp/shigoto_sangyo/sangyo_shinko/kigyo_shien/1549.html
・明和町生産性向上等事業者支援金
https://meiwa.main.jp/hojo/chirashi.pdf
【三重県】
・スタートアップ支援補助金
https://www.pref.mie.lg.jp/TOPICS/m0360800045.htm
・三重県起業支援金
https://www.pref.mie.lg.jp/SHINSAN/HP/m0143000177_00005.htm
これらを活用することで、資金面の負担を軽減し、よりスムーズに事業をスタートすることができます。
支援を受けるための条件と申請方法
支援を受けるには、それぞれ規定の申請書があり、申請書に沿った計画を明確にしないといけません。
また、単に「事業に資金が必要だから」といった理由ではなく、具体的にどのような目的で資金を活用するのかを明確に伝えることが重要です。
特に、補助金や助成金の対象となる職種や事業内容は制度ごとに異なるため、事前に詳細を確認する必要があります。
申請の際には、
- どのような事業をいつまでに実施するのか
- どれだけの資金が必要か
- 設備投資を行う場合は何を購入するのか
- 購入した設備がどのように事業に役立つのか
上記のようなポイントを具体的に整理し、申請書に記載することが求められます。
不明点がある場合、明和町や三重県の管轄の窓口に問い合わせをし、相談することをおすすめします。
支援を受けるためには、条件を正確に把握し、必要な書類や計画をしっかりと準備を整えましょう。
起業をスムーズに進めるためのポイント
起業をスムーズに進めるためには、状況に応じて専門家や相談窓口を活用し、地元コミュニティと連携することが役立つ場合があります。
専門家のアドバイスにより、資金調達や事業計画が効率的に進み、地元コミュニティとの関わりを通じて地域のニーズを把握し、信頼を築くことが可能です。
以下では、それぞれのポイントを具体的に見ていきましょう。
専門家や相談窓口の活用方法
商工会議所や三重県よろず支援拠点では、地元に特化した具体的なアドバイスを受けることができ、資金調達や補助金の申請、コストカットの方法など幅広い相談に対応してくれます。
【商工会議所】
明和町商工会では、事業計画書の作成支援や補助金の申請アドバイスを行っており、起業を考えている方に向けた「創業塾」も開催されています。
このセミナーでは、起業に必要な知識を網羅的に学べるだけでなく、同じく新たに事業を始める仲間や商工会の方々と交流できる機会もあります。
特に、創業セミナーの全4回を受講すると「特定創業者」として認定され、登録免許税の減税措置や創業関連施策の優遇を受けることができるため、受講するメリットは大きいです。
また、明和町商工会は役場の敷地内にあるため、役場への用事のついでに立ち寄ることもでき、利便性が高いのも魅力です。
【詳細】
住所 | 〒515-0332 三重県多気郡明和町馬之上945 |
電話 | 0596-52-5235 |
営業時間 | 平日 8:30〜17:15 |
URL | https://meiwa.main.jp/ |
【三重県よろず支援拠点】
三重県よろず支援拠点では、中小企業や個人事業主、NPO法人など幅広い事業者向けに、売上拡大や経営改善に関する相談を無料で受けることができます。
明和町からアクセスしやすいのは松阪市にある「松阪市産業支援センター内」の拠点で、経営に関する悩みを総合的に相談できるため、起業を考えている方や事業の方向性に迷っている方におすすめです。
【詳細】
住所 | 〒515-0084 三重県松阪市日野町788 カリヨンプラザ1階 松阪市産業支援センター内 |
電話 | 0598-54-2929 |
相談日時 | 平日 9:00〜17:00 |
URL | https://www.mie-yorozushien.go.jp/ |
これらの支援機関を上手に活用することで、起業の準備を効率的に進めるだけでなく、事業の安定・成長につなげることができます。
明和町で起業を検討している方は、ぜひ一度相談窓口を訪れてみてはいかがでしょうか。
地元コミュニティとの連携の重要性
地元で事業を展開する上で、地域コミュニティとの連携は欠かせない要素です。
地元の人々との関係を築くことで、事業の認知度を高め、信頼を得ることができ、さらには地域の課題やニーズを把握しやすくなります。
例えば、地元の商工会議所の会合や地域イベントに参加することで、新たな顧客や取引先を見つける機会が生まれます。
また、地域内のネットワークを活用することで、協業の可能性が広がり、事業の成長を促進することができます。
地元コミュニティとの連携は、オフラインでの活動を基盤に、事業を地域社会に根付かせるための重要となります。
三重明和インキュベーションセンターでは、明和町内で活躍されている起業家や、町外から明和町へ出張し事業を展開しているビジネスマンたちと気軽に知り合える場です。
ぜひ当館の利用も検討していただければ幸いです。
明和町の人や情報が集まる場所になっていますので、明和町で起業をお考えの方はぜひご利用下さい。
【まるわかり!】三重明和インキュベーションセンターでできる3つのこと|三重県明和町
https://meiwa-ic.com/feature/feature01/
【まとめ】地元のつながりのなかでスムーズに起業しよう
この記事では、三重県明和町で起業したい方について情報をまとめました。
明和町で起業する際のポイントは以下の通りです。
- 必要書類など前もって準備しておくと手続きがスムーズ
- 創業セミナーを受講する
- 地元コミュニティとの連携
また、明和町には当館「三重明和インキュベーションセンター」があります。
設備が充実しているだけでなく、他の利用者との交流や情報共有の場としても活用できます。
起業後の拠点として、ぜひ一度見学にお越しください。
地元とのつながりを大切にしながら、自分らしい事業をスタートさせ、地域での信頼を築いていきましょう。
明和町での起業がスムーズに進み、成功へとつながることを心より応援しています。
ご不明点やご予約など、お問い合わせはこちら
https://meiwa-ic.com/contact/
*不定期で無料開放も行われているので、当館の利用が気になる方はお試しでご利用ください。